多くの大学の研究者が参加する「若手研究会」で、本学の大学院生が研究成果を発表

広島県内の大学が中心となって運営する若手研究会「IEEE SMC Hiroshima Chapter」の発表会がオンラインで開催され、本学からも学部生・大学院生が参加。他大学の研究者の前で、自らの成果を発表しました。
今日は当日発表をした大学院工学系研究科 情報システム科学専攻の武縄さん(広島県立広島国泰寺高校出身/広島県)と、赤城さん(広島市立沼田高校出身/広島県)、そして同会プログラム委員長の垣内准教授にお話を伺いました。

(右から)赤城さん・武縄さんと、垣内准教授

(右から)赤城さん・武縄さんと、垣内准教授

若手発表会のプログラム委員長を務める垣内准教授

若手発表会のプログラム委員長を務める垣内准教授

武縄さんは「RESオーナーの公平性を考慮した電力系統の電圧制御方式」という研究について発表。
「今後、太陽光発電は各家庭に備え付けられると想定されます。各家庭で生まれた余剰電力は販売できますが、電圧制御が効率的でないと、各家庭の売電量に差が出て不公平になります。そこでPCSという装置を設置し、これをマルチエージェントシステム(MAS)で制御して売電量を均一にし、公平な発電環境を構築することが私の研究です」
と語る武縄さん。MASの活用により、公平性はかなり高まるという成果が出ました。
「発表では異なった角度から質問を受け、そういった観点もあるのかと参考になりました。加えて、いろんな大学の先生方に別視点でアプローチした先行研究事例を教えていただくなど、多くの気づきが得られました。また、同じ電力分野で他大学の研究者はどんなテーマに取り組んでいるのかを知り、刺激を受けましたね」
と満足そうでした。

武縄さんの発表テーマは「RESオーナーの公平性を考慮した電力系統の電圧制御方式」

武縄さんの発表テーマは「RESオーナーの公平性を考慮した電力系統の電圧制御方式」

「発表内容については概ね好評価でホッとしました」と武縄さん。

「発表内容については概ね好評価でホッとしました」と武縄さん

赤城さんの研究は「水面撮影画像の可視光スペクトルを用いたクロロフィル濃度推定」です。
「私たちのグループでは、海面を撮影した画像から植物プランクトンの量を把握するための指標として使われるクロロフィル濃度を推定する研究に取り組んでいます。牡蠣養殖など水産業を営む上で海中の植物プランクトンの量を把握することはとても重要なのです。中でも私は、誤差の少ない推定式の確立を目指しています」
研究チームは広島湾に出て、海面を撮影。画像から得られた情報を推定式にあてはめて濃度を割り出し、実測値と比較する作業を積み重ねました。そして、既存式より精度の高い推定式を完成。この成果により、赤城さんは今回の発表会で奨励賞を受賞しました。

「大学の枠を超えて自分の研究が評価され、大きな自信になりました。また、他の研究者の発表が勉強になりましたね。細部まで詰めて考えている研究者は、発表後にどんな質問を受けてもしっかり対応できています。私もあらゆる点を、納得行くまで追究しないといけないと感じました」
と話してくれました。

赤城さんの発表テーマは「水面撮影画像の可視光スペクトルを用いたクロロフィル濃度推定」

赤城さんの発表テーマは「水面撮影画像の可視光スペクトルを用いたクロロフィル濃度推定」

手に持つのは、海面画像撮影用の小型コンピュータと、クロロフィル濃度実測用センサ

手に持つのは、海面画像撮影用の小型コンピュータと、クロロフィル濃度実測用センサ

若手発表会のプログラム委員長を務める垣内准教授は、
「いつものゼミではない他大学の先生や学生に研究を見てもらうと、今まで気づけなかった指摘を受けることがあります。それが彼らの研究を高める力になるのです。また、同じ若手研究者の研究内容を知ることで、自分もがんばろうと意欲も湧くものです」
と語りました。
発表会で自信を得た研究者たちは、より高い目標に向かってチャレンジするでしょう。

※新型コロナウイルス感染症対策を講じ、取材・撮影を行っています。

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