大規模施設建築の現場に詰まった、技術者の知恵と技を吸収~建築工学科

※新型コロナウイルス感染症対策を講じたうえで取材・撮影を行っています。

建築工事中の現場を見て、技術者の知恵や技を見て学ぼうと、2021年3月5日(金)、建築工学科で現場見学が実施されました。(株)共立さんにご協力いただき、1~2年生の学生13名は大規模施設の建築工事現場を訪れました。

㈱共立 建設部次長 津田 義広氏による説明の後、いよいよ現場見学。

㈱共立 建設部次長 津田 義広氏による説明の後、いよいよ現場見学。

最初に見学したのは、1階に配置された基準墨です。
「基準墨は躯体工事の基準になるもの。複数階の建物の場合、全ての階に同じ基準墨を打つため、測定器から上階に向けてレーザー光を出します」
と説明してくださったのは、現場所長の津田周氏。本学の卒業生です。
1階の壁や天井は、ベニヤ板と鋼管が並んでいました。これらはコンクリート打設用の型枠で、ベニヤ板の反対側には既にコンクリートが流し込まれ、柱や床を形成しているとのことでした。

建築工事で重要となる基準墨を確認。縦と横の基準墨の交点から、赤いレーザー光が上階に向け発信されています。

建築工事で重要となる基準墨を確認。縦と横の基準墨の交点から、赤いレーザー光が上階に向け発信されています。

ベニヤ板と鋼管で組まれた天井部分の型枠。コンクリートを打設しても鋼管が3mm以上たわまないよう、厳密に配置されています。

ベニヤ板と鋼管で組まれた天井部分の型枠。コンクリートを打設しても鋼管が3mm以上たわまないよう、厳密に配置されています。

津田所長(写真右)の指の先にある白い正方形の中に、1階からのレーザー光が飛んでいます。これが2階の基準になっています。

津田所長(写真右)の指の先にある白い正方形の中に、1階からのレーザー光が飛んでいます。これが2階の基準になっています。

レーザーを使って距離を測る光波測距儀も体験。床に段差がある構造で距離を測るのに役立つ、と説明を受けました。

レーザーを使って距離を測る光波測距儀も体験。床に段差がある構造で距離を測るのに役立つ、と説明を受けました。

2階に上がった学生たちは、1階からのレーザー光を確認。同じ位置に基準墨が正確に打たれる仕組みを理解しました。
2階の床半分は既にコンクリートが打設されていましたが、残り半分はまだ鉄筋の状態でした。鉄筋の組み方は、柱や梁ごと、また同じ部材でも部分ごとで異なります。これらは全て正確な構造計算によるものです。
「大規模施設では鉄筋を圧接(つなぎ合わせ)して使用することが多いのですが、この際、圧接箇所がずれるように鉄筋を組みます。こうすれば地震が来ても、圧接箇所が同時に寸断されずにすみます」
という津田 義広氏の説明を聞きながら、施工状況を確認します。

左半分はコンクリ打設済、右半分は鉄筋むき出しの床。鉄筋の組み方について説明を受けます。

左半分はコンクリ打設済、右半分は鉄筋むき出しの床。鉄筋の組み方について説明を受けます。

配置する間隔や鉄筋の太さなど、設計図通り正確に組まれていることを確認。

配置する間隔や鉄筋の太さなど、設計図通り正確に組まれていることを確認。

一通り見学が終わった後は、事務所で概要の説明を受けました。その際、学生たちも積極的に質問していました。
「コンクリを打つ時、天候に左右されますか?」「現場で危険を感じたことは?」「一番、時間がかかる作業は?」といった質問の一つひとつに、技術者のみなさんから丁寧に解説して頂くなど、最後まで実りの多い現場見学となりました。

お忙しい中、現場見学の機会を提供してくださった(株)共立の技術者の皆さん、ありがとうございました。

「鉄筋に被せてある白いカバーはなぜ必要ですか?」と質問した2年生・檜山 萌さん。「地震の力を分散するための構造スリットです」と答えを聞き、納得。

「鉄筋に被せてある白いカバーはなぜ必要ですか?」と質問した2年生・檜山 萌さん。「地震の力を分散するための構造スリットです」と答えを聞き、納得。

「現場見学に何回か参加しましたが、それぞれの現場で状況に合わせた工法が用いられていると知り、学んだ知識がいろんな形で活かされるのを実感しました」と語る2年生・川口 昭朋さん。

「現場見学に何回か参加しましたが、それぞれの現場で状況に合わせた工法が用いられていると知り、学んだ知識がいろんな形で活かされるのを実感しました」と語る2年生・川口 昭朋さん。

学生からの質問にも丁寧に回答していただいた、現場所長の津田 周氏。

学生からの質問にも丁寧に回答していただいた、現場所長の津田 周氏。

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