リーダーシップを学びながら自分を知り、新たなキャリア形成へ 発展トラック「リーダーシップ養成講座」を開催

広島工業大学では「リーダーシップ養成講座」を開催しました。この講座は、自己理解を深めるとともに、他者の自己理解に協力し、自分らしいリーダーシップを考えることを目的に今回初めて実施しました。参加したのは、各学科の発展トラック(※)学生から選出された41人。講師に株式会社ラーニングバリューの本田貴継さんを迎え、グループワークを中心としたプログラムに取り組みました。いったい学生たちはどのような学びを得たのでしょうか。その様子をお伝えします。

※発展トラック・・・学業成績と人間力を積み上げるHITポイントなどが一定の基準を満たした学生は、発展トラックとして認定され、資格試験受験料の補助や海外留学の支援などの特典が受けられる。

学科も学年もバラバラ。初対面同士のメンバーでグループを組み講座ははじまりました。

学科も学年もバラバラ。初対面同士のメンバーでグループを組み講座ははじまりました。

さっそく「あなたはどんな人ですか?」と、ある学生に問いかけた本田さん。その学生は少し困惑した様子ですぐに答えられませんでした。「自分のことを聞かれてすぐに答えられる人はなかなかいません」と本田さん。しかし就職活動では、自分がどんな人間であるかを聞かれる機会がたくさんあります。この講座では、リーダーシップ・チームワークを考える中で、自分の強みが何なのかを模索していきます。

「他人の力を借りて自分を知り、リーダーシップとは何かを考えていきましょう」と本田さん。

「他人の力を借りて自分を知り、リーダーシップとは何かを考えていきましょう」と本田さん。

各学科の教員も学生と同じプログラムを受けました。

各学科の教員も学生と同じプログラムを受けました。

問いかけられて気づく、他者から見た自分への興味関心
はじめのプログラムは、記者会見です。グループはキャスト役と記者役に分かれ、キャスト役は名前と好物や嫌いな食べ物、趣味などを簡単に自己紹介します。その後、記者役の学生が「好きになったきっかけは?」「どこのお店がおいしい?」など、具体的な質問をしていきます。本人からの一方的な自己紹介と違い、質問されると話しやすいだけでなく、自分に寄せられる興味関心の発見にもなります。また、記者役も相手のことを考えながら発言するため、質問力の向上につながっていると感じました

ネームプレートを見せながら、自己紹介するキャスト役の学生。

ネームプレートを見せながら、自己紹介するキャスト役の学生。

「なぜ好きなの?」と記者役の学生が質問。いろんなエピソードが飛び出し盛り上がる場面も。

「なぜ好きなの?」と記者役の学生が質問。いろんなエピソードが飛び出し盛り上がる場面も。

個々が持っている情報を共有し、課題解決。
続いてのプログラムは「朝刊に間に合わせろ」です。グループはスポーツ新聞記者の設定で、架空のプロ野球チームのメンバーを監督、コーチも含めて全11人を明日の朝刊で発表するというもの。しかし、情報は各個人に配られた情報カードしかありません。これをグループ全員で共有し、ポジションを特定していきます。情報は口頭での伝達はOKですが、見せ合ったり書き写したりできません。「打率が一番低いのがエガワで一番高いのがナガシマ。2人とも内野手」「ハラは外野手ではない」「左利きはチームで1人だけでサード」といった、断片的な情報から、それに関係する情報を持つ学生がつなぎ合わせ、答えを導いていきます。課題解決を通して、情報を整理する人、意見をまとめる人など、チームワークが自然と生まれていました

制限時間は30分。「まず内野手から特定していきませんか?」など、効率化を図る提案が見られました。

制限時間は30分。「まず内野手から特定していきませんか?」など、効率化を図る提案が見られました。

表を作成しポジションの可能性を○×で絞り込む班も。協力し合う中で創意工夫が生まれていました。

表を作成しポジションの可能性を○×で絞り込む班も。協力し合う中で創意工夫が生まれていました。

グループ討議で、リーダーシップ・チームワークについて考える
いよいよ本題であるリーダーシップとチームワークについてグループで考えるプログラムです。まずリーダーシップ・チームワークについて問われた選択式の設問を各個人で回答。その後、回答を持ち寄り討議し、グループとしての回答を決定していくというものです。時に対立し合う意見。たとえ少数の意見でも、学生たちはしっかりと選んだ理由に耳を傾けていました。また同じ回答だとしても、選択意図が異なることも。様々な考えに触れることで、リーダーシップ・チームワークへの理解が深まっていきます。

自身の経験を踏まえながら、回答の選択理由を伝える学生。相手の反応から、自分の伝達力を知るきっかけにもなります。

自身の経験を踏まえながら、回答の選択理由を伝える学生。相手の反応から、自分の伝達力を知るきっかけにもなります。

意見を聞き自分の回答を考え直す人も。こうした柔軟な姿勢が視野の拡大につながっていきます。

意見を聞き自分の回答を考え直す人も。こうした柔軟な姿勢が視野の拡大につながっていきます。

講座を振り返り、メンバーの印象をフィードバック
最後に、グループになったメンバー同士で、感じたことをプレゼントカードに記し交換を行いました。講座を通して共に過ごした仲間の良いところをカードに書いていきます。自己認知も大切ですが、他人の目に自分がどう写っていたのかも重要。自分では気づかなかった点を周りの人から伝えてもらうことで、新しい自分を発見し、強みに変えていけるようになります。「いろんな角度から物事を見ている」「自信を持って発言している」「場の雰囲気を和らげることができる」など、学生たちは互いに強みを伝え合い、講座は幕を閉じました。

1日を振り返りながら、一人ひとり丁寧に書いていきます。

1日を振り返りながら、一人ひとり丁寧に書いていきます。

照れくさそうにプレゼントカードを受け取る学生。他人からの視点が加わると、自信になりますね。

照れくさそうにプレゼントカードを受け取る学生。他人からの視点が加わると、自信になりますね。

参加学生の声
河野友亮さん(建築工学科2年)
「とてもわかりやすく、自分の身になったと感じた講座でした。一番印象に残っていることは、『リーダーシップは一人ひとりにあり、誰もが持っているもの』であること。今、HITチャレンジ(※)でグループ活動をしています。今日学んだことを活かして円滑に進めていけるようにしたいです」

※HITチャレンジ・・・学生が自主的に企画を立て、採択されれば最大50万円が支給されるプログラム。

垰明穂さん(機械システム工学科1年)
「今まで私は引っ込み思案で人に伝えることが苦手だと感じていました。しかし今日の講座で、グループのメンバーから『自分の考えをしっかり伝えられることが持ち味』と教えてもらい、少し自信が持てるようになりました

「受講前と受講後で、自分のリーダーシップのイメージが変わりました」と河野さん。

「受講前と受講後で、自分のリーダーシップのイメージが変わりました」と河野さん。

「講座では自分の欠点も見つかった。今後の生活で改善に取り組んでいきたいです」と垰さん。

「講座では自分の欠点も見つかった。今後の生活で改善に取り組んでいきたいです」と垰さん。

改めて講師の本田さんにお話を伺いました。
「よく学生から『就職活動で何をアピールしたらよいかわからない』といった相談を受けますが、それはきっと自分に自信を持てないからだと思います。学生たちには、講座を通して自分の発言や行動がグループの役に立ったこと、他者から認められた強みを自信に変えてこれから過ごしてほしいと思います」

「広島工大生は、素直で知的好奇心が旺盛な人が多い印象ですね」と本田さん。

「広島工大生は、素直で知的好奇心が旺盛な人が多い印象ですね」と本田さん。

リーダーシップとは?チームワークとは?を学ぶ中で、学生たちは自己理解を深め、今後の学生生活、そして将来に向けてどう過ごしていくべきかを見つけ、とても有益な時間となったようです。広島工業大学は、今後も専門スキルに加え、人間力を高める講座を積極的に開催してまいります。

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