
大人になると子どものころに持っていた「遊び心」を忘れてしまいがちです。ただ、新しい発想や創造力は、「遊び」から生まれてくることもたくさんあります。幼いころに夢中になった遊びに、もう一度大人が真剣に挑戦してみようというコンセプトで制作された特別番組「オトナアソビ」(テレビ新広島)。テーマは「紙飛行機から見る雄大な地球」と「高度3万メートルを舞う紙飛行機」。この番組で使用する「ボックス」の製作に、広島工業大学の機械システム工学科の多くの学生が参加・協力しました。
今回の「ボックス」のポイントは3つあります。
1 上空3万メートルまで紙飛行機を格納すること。
2 設定した風速が来ると、自動的に紙飛行機を放出すること。
3 風速50m/s、気温マイナス60度でも壊れず、確実に動作すること。
この条件を満たすことが、ボックスの最低条件。ボックス製作作中のゼミ室の様子をご紹介します。
ボックスの構造を説明する福島先生。
「"アソビ"とありますが、やるからには真剣に取り組んでいます」加藤士史君(右 工学部機械システム工学科・4年)「はじめは難しそうだなと思いましたが、こうした経験が将来につながるかなと思います」と得能敬之君(左 工学部機械システム工学科・4年)
福島ゼミのメンバー。協力して一つの課題に取り組む姿勢は、今後の卒業研究にも生かされるはずです。
福島ゼミのメンバーが試行錯誤しながら作り上げた最終バージョン。
桑野ゼミのメンバーが材料や機構にこだわった試作品。3万メートル上空を想像しながら、調整を繰り返します。
「考えていることをゼミの仲間に説明するのに苦労しましたが、みんなで考えながら作り上げていくのは楽しいですね」と田村君。
「卒業研究に向けて、遊び感覚で楽しみながら行える導入体験になったと思います」と桑野先生。
桑野ゼミのメンバー「先生が一番楽しんでいるかもしれません」
そして、紙飛行機飛ばしのロケ当日。ボックスの機構には、2つのゼミのアイデアを融合したプランが採用されました。気象観測用の気球に付けられたボックスは、見事上空で紙飛行機を解放することができました!
現場での最終調整。紙飛行機の格納には球形の発泡スチロールを使用しました。
人間よりも大きな気球で、上空3万メートルへと向かいます。
いよいよテイクオフ!
気球の下に取り付けられたカメラから、ボックス越しに地面が見えます。
実際に紙飛行機が飛ぶ模様は、8月8日放送の「オトナアソビ」をご覧ください。