シティカレッジ「日本、そして世界の暮らしを安全・安心、快適なものにするために」を開催しました。

県内の大学や短期大学、教育ネットワーク中国と広島市、財団法人広島市ひと・まちネットワークが連携して、社会人の皆様に学習機会を提供するシティカレッジ。今年度、本学は「日本、そして世界の暮らしを安全・安心、快適なものにするために」と題し、いつまでも安心して快適に暮らすためのまちづくりや交通、高度成長期に建設された構造物の延命化について考える講座を4回に亘って開催しました。10月9日に開催した1回目の講座の模様をご紹介します。

会場は中区袋町の広島市まちづくり市民交流プラザ。

会場は中区袋町の広島市まちづくり市民交流プラザ。

講師を務めた工学部都市デザイン工学科の大東延幸先生。都市計画、交通計画を専門に研究を行っています。

講師を務めた工学部都市デザイン工学科の大東延幸先生。都市計画、交通計画を専門に研究を行っています。

第1回の講座は「いつまでも自分の『まち』で生活し続けるために」。なぜ広島は住みやすいのか、その理由を歴史と交通、まちづくりを関連付けて過去から探り、住みやすいまちであり続けるための『まち』と『交通』の関係について考えました。講師は工学部都市デザイン工学科の大東延幸先生です。

戦国時代の大量輸送交通は船でした。江戸時代には北前船が最大の物流ルートとして活躍し、広島は北前船の寄港地として栄えました。その後、明治になると鉄道が建設され、陸上交通の時代へ。船の便がいい水主町(現・中区加古町)が地方行政の中心地だった明治初期、大型船が入れるように宇品港が整備された明治20年頃、広島まで山陽鉄道が開通した明治27年頃などと年代を追って広島の古地図を並べながら、交通の変遷、広島のまちの変化を検証しました。都市活動が交通によって支えられていることや、交通手段がまちづくりに影響がよく理解できました。

戦国~江戸時代に海上交通によって発展し、その豊かさを今に受け継ぐ広島のまち。これからも住みやすいまちであり続けるための交通についても考えました。今後のまちづくりを考える上で欠かせないのが高齢化問題です。「高齢者が住宅と生活関連施設を行き来できる交通手段が必要です」と大東先生。団地に住む高齢者のための買い物バスや循環バスなど、全国各地の商業施設や住宅会社による取り組みが紹介されました。

「江戸時代の大名も、他の地域とのつながりや経済のことをしっかり考えて、港や街道を整備しました」と大東先生。

「江戸時代の大名も、他の地域とのつながりや経済のことをしっかり考えて、港や街道を整備しました」と大東先生。

大東先生は、五日市での循環バスの運行実験および導入手法の研究にも取り組んでいます。

大東先生は、五日市での循環バスの運行実験および導入手法の研究にも取り組んでいます。

聴講者に感想を伺いました。
自動車メーカーで安全を考える仕事をしています。都市交通について学ぶことで、自動車事故を防ぐためのヒントを得ることができればという期待をもって参加しました。今日の講座で、時代を追って交通手段や交通網の変遷を認識できたことは、良い収穫でしたね。インフラや人の動きなど、さまざまな視点から安全を考えるにあたって大いに参考になりそうです」(原田ちかこさん)

講師を務めた大東先生にも話を伺いました。
船から鉄道、自動車へと変わっていった交通手段とそれに伴う交通網の移り変わりといった、過去のことを中心にお話しましたが、その根底には、今後も交通ニーズが変化し続けることに気付いて未来に考えを巡らせていただきたいという思いがあります。本格的な高齢化社会を迎え、自動車を使いたくても使えない人が増えたとき、どのような乗り物やインフラが必要になってくるのだろう、と未来について考えるきっかけになれば嬉しいですね」(大東延幸先生/工学部都市デザイン工学科)

「2回目以降の講座も楽しみです」と原田さん。

「2回目以降の講座も楽しみです」と原田さん。

「船の時代からの交通の変遷をみると、広島の豊かさがよくわかります」と大東先生。

「船の時代からの交通の変遷をみると、広島の豊かさがよくわかります」と大東先生。

広島工業大学は、今後もシティカレッジや公開講座・公開シンポジウムを通じて、本学の研究や教育を皆さまにご紹介し、社会に貢献していきます。

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