施工管理の仕事を現場で体感! 建築工学科の学生が広島駅南口の再開発工事を見学しました。

10月15日、工学部建築工学科3・4年生の23名が、広島駅南口Bブロックの再開発工事現場を見学しました。施工は前田建設工業株式会社が担当しており、ここは、広工大の卒業生が多数活躍している企業の一つです。今回の見学会は、現場で総合所長を務める本学OBの栗本浩さん(1983年卒)のご協力のもと、建築工学科の尾野本先生の授業「建築施工管理」の一環として実施されました。

最初に工事概要の説明がありました。地上52階建ての西棟は、マンションやホテル、事務所などが入る複合構造のビルです。一方、10階建ての東棟は、主に駐車場や遊戯施設、店舗などが入るビルです。見学時、東棟はコンクリート工事を終え、おおよそ建物全体が見えている状態、西棟は地下1階の躯体工事を終えたばかりで、これから建ち上がっていく状態でした。

工事現場の雰囲気に緊張した面持ちの学生。右側、手前から二番目の白石健一チーム長も広工大のOB(1987年卒)です。

工事現場の雰囲気に緊張した面持ちの学生。右側、手前から二番目の白石健一チーム長も広工大のOB(1987年卒)です。

秋晴れの中、ヘルメットを被って大きなクレーンが立つ現場へ出発。

秋晴れの中、ヘルメットを被って大きなクレーンが立つ現場へ出発。

まずは東棟の屋上から、西棟でコンクリート床が組み上げられていく様子を見学しました。この東棟の屋上には、大型空調設備約100台の室外機を置くスペースが設けられています。「70トンクレーンを使って室外機を持ち上げますが、そのためには道路を通行止めにする必要があります」と栗本所長。工事の規模の大きさがうかがえます。「2基のクレーンがぶつかることはありませんか」という学生からの質問に「クレーン先端にある接触防止装置やクレーン自体に取り付けられている旋回規制装置のおかげで、安全に作業できます」とお答えいただきました。

鉄骨工事が終った東棟側から見た西棟と広島駅。「西棟は高さ194メートル、地上52階建て、中国地方では最も高いビルになる予定です」と栗本所長。

鉄骨工事が終った東棟側から見た西棟と広島駅。「西棟は高さ194メートル、地上52階建て、中国地方では最も高いビルになる予定です」と栗本所長。

2台のクレーンが行き交う西棟を見ながら。「クレーンは建物にもぶつからない位置に配置されています」

2台のクレーンが行き交う西棟を見ながら。「クレーンは建物にもぶつからない位置に配置されています」

続いて、東棟の1・2階に移動し鉄骨の防火性について学びました。「柱には厚さ4cm、固い綿状の耐火被覆材を吹きつけています」と説明していただいたのはOBの藤山卓也さん(2012年卒)。万が一ビル火災が発生した場合でも鉄骨が燃えないようになっています。

内装や設備関連の工事が進む東棟2階。

内装や設備関連の工事が進む東棟2階。

内外装工事の説明をする藤山さん(左)。工事中のため、天井には複雑な配線、配管がむき出しになっています。

内外装工事の説明をする藤山さん(左)。工事中のため、天井には複雑な配線、配管がむき出しになっています。

タワークレーンは、建築階が上がるごとに、中央の支柱であるマストを継ぎ足しながら、上へ上へと延びていきます。

タワークレーンは、建築階が上がるごとに、中央の支柱であるマストを継ぎ足しながら、上へ上へと延びていきます。

現場見学を終えて記念撮影。

現場見学を終えて記念撮影。

見学後、施工管理の仕事として「工期管理」と「施工方法」について説明がありました。今回の工事期間は約40カ月が予定されていますが、掘削工事中に大きな石が出てきて、重機が壊れるなど予期せぬ事もあったようです。「こうした工程の遅れを調整していくのも、施工管理の仕事の一つです」と栗本所長。
また、一日最大で150台の工事用車両が出入りする日もあり、左折での入場や、敷地内への入場台数制限などを行う必要がありました。このような工事の進め方について総合的な施工図を作成し、職人さん達に一目でわかるように伝えていくのも施工管理の重要な仕事です。

総合仮設計画図を確認。クレーンの位置や運搬車両の出入りまで細かく記されています。

総合仮設計画図を確認。クレーンの位置や運搬車両の出入りまで細かく記されています。

ビルは2016年6月竣工予定。広島駅前のイメージが大きく変わります。

ビルは2016年6月竣工予定。広島駅前のイメージが大きく変わります。

「台風や大雨が多い年でしたが、現場での対策は?」との質問には「コンクリート打ちを中止したり、台風のための養生をしたりとプラスアルファの工程が発生します。正確な情報を得るために、あらゆるコンテンツから情報を得るようにしています」とお答えいただきました。

「台風や大雨が多い年でしたが、現場での対策は?」との質問には「コンクリート打ちを中止したり、台風のための養生をしたりとプラスアルファの工程が発生します。正確な情報を得るために、あらゆるコンテンツから情報を得るようにしています」とお答えいただきました。

施工管理の仕事に31年間携わられているという大ベテランの栗本所長。「仕事は経験則が勝負。反骨心を持って向かっていくことが大切ですね」

施工管理の仕事に31年間携わられているという大ベテランの栗本所長。「仕事は経験則が勝負。反骨心を持って向かっていくことが大切ですね」

見学を終えた平本湧季君(工学部建築工学科・4年)は「就職活動中は、現場で多くの職人さんをまとめていく施工管理の仕事を希望し、内定をいただくことができました。実際に自分の目で現場の様子を見て、早く現場に出たい気持ちが高まりました」と期待に胸を膨らませていました。

入社3年目の藤山さん。「自分の考え方を持ちながら、上司の考え方をいかに受け止めていくかが、成長のカギですね」

入社3年目の藤山さん。「自分の考え方を持ちながら、上司の考え方をいかに受け止めていくかが、成長のカギですね」

「コイツに言えば必ず何とかしてくれると、信頼されるような企業人になりたいですね」と平本君。

「コイツに言えば必ず何とかしてくれると、信頼されるような企業人になりたいですね」と平本君。

さまざまな業種の方々の力がひとつに結集し、大きなビルができあがっていく現場を目の当たりにすることができました。また、多数のOBが活躍する様子を知ることができ、今後の励みともなりました。
ご協力いただいた前田建設工業の皆さん、ありがとうございました。

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