学生と社会人がいっしょになってグローバル人材としての素養を修得 「グローバル化時代のものづくり技術者像」講座を開催しました。

11月8日、広島県民文化センター「サテライトキャンパスひろしま」にて、「グローバル化時代のものづくり技術者像」の講座を開催しました。これは、広島からグローバル化に対応できる人材を育てようという目的のもと、今年9月にスタートしたもので、広島県の補助事業「2014(平成26)年度大学連携による新たな教育プログラム開発・実施事業」として採択されています。11月8日の8回目の講義は、社会人や学生ら約35名が参加し、本学の学生も活発に意見交換を行いました。

会場となった広島県民文化センター「サテライトキャンパスひろしま」。地域の教育、産学官連携、学生・社会人の交流拠点として利用されています。

会場となった広島県民文化センター「サテライトキャンパスひろしま」。地域の教育、産学官連携、学生・社会人の交流拠点として利用されています。

講師の杉木先生を紹介する本学情報学部情報工学科の濱崎利彦先生。「広島という地方からものづくりを産学官で進めていこうという講座の主旨に共鳴され、多数の方に参加いただきうれしく思います」

講師の杉木先生を紹介する本学情報学部情報工学科の濱崎利彦先生。「広島という地方からものづくりを産学官で進めていこうという講座の主旨に共鳴され、多数の方に参加いただきうれしく思います」

まず、クリプトメリア経営コンサルティング代表の杉木雄三先生が講義を行いました。杉木先生は、約30年間、外資系半導体メーカーに勤務され、製品開発や市場調査などに携わってきた経験をもとにお話をされました。
グローバル化を目指す企業にとって、その国の情報を得るために、「PEST分析」「3C分析」といったマーケティングの基礎的な手法が用いられますが、政治や経済はもちろん、さまざまな環境分析を行うことが求められます。杉木先生はわかりやすい例として「あるテレビ番組で日本の菓子"ポッキー"をジャングルの山奥に売りに行くという特集がありました」と紹介、現地の情報を得ながら販売戦略を立てていく重要性を説明されました。
さらに、具体例として自身が関わった半導体開発、特にDAコンバーターについてお話しされました。Dはデジタル、Aはアナログの略で、CD(コンパクトディスク)のデジタル信号をアナログ信号に変えるために用いられます。シリコンバレーが製品開発する上での環境が整っていることといった現場の話だけではなく、海外で働くために必要な英語力についてなど、学生がすぐに役立つお話も飛び出しました。

「目的をしっかり持って会話すれば、中学校で学んだ英語力程度でも思いは必ず伝わるものです」と杉木先生。

「目的をしっかり持って会話すれば、中学校で学んだ英語力程度でも思いは必ず伝わるものです」と杉木先生。

杉木先生から「周囲の勧めで世界へ飛び出すのも結構ですが、ぜひ自分から積極的に目標を立てて、殻を打ち破ってほしいですね」とメッセージをいただきました。

杉木先生から「周囲の勧めで世界へ飛び出すのも結構ですが、ぜひ自分から積極的に目標を立てて、殻を打ち破ってほしいですね」とメッセージをいただきました。

続いて、情報工学科の濱崎先生が、米国企業に勤務し、同じく半導体開発に携わった経験から、製品開発のポイントについて講義を行いました。
半導体の開発では"リファレンスデザイン"という考え方が大切です。例えば、半導体を使ったシステム製品開発をシリコンバレーで行ったとしても、市場は中国ということも多くあります。
一方、品質も重要です。最初の試作品が認められたら、製造に入りますが、先生が強調したのは、"手離れが良い商品"を作るということです。「消費者に渡ってから不具合が出てしまうと、そのクレーム処理に追われ、ペナルティーまで取られてしまい、結果的に不利益をもたらすからです
グループワークでは、スマホメーカー4社をサンプルとして挙げ、それぞれの企業の強みや弱みを分析しながら戦略を立てる演習を行い、学生・社会人双方から積極的な意見交換が行われました。

濱崎先生の講義。先生が開発に携わった製品は、半導体としては長い8年という期間市場に出回ったそうです。

濱崎先生の講義。先生が開発に携わった製品は、半導体としては長い8年という期間市場に出回ったそうです。

講義後は、社会人と学生が入りまじってのグループワーク。SWOT分析という手法を用いて、ポストイットに自分の思いを書いて、貼り付けました。

講義後は、社会人と学生が入りまじってのグループワーク。SWOT分析という手法を用いて、ポストイットに自分の思いを書いて、貼り付けました。

講義を聞いた自動車メーカーに勤務されている河渕量平さんは「製品開発の段階で、後々のことまで考えて、設計や試作などの早い段階で手を打つことが大事なのは、自動車も同じだと実感しました」と共感されていました。
竹本香菜子さん(情報学部情報工学科・3年)は「社会人の方と意見交換ができ、視野の広さを感じました。英語に自信がなかったのですが、中学の語学力でも海外に出ていけるとお聞きし、誰にでもチャンスがあると感じました」と話しました。

アジアにおけるスマートフォンシェアの拡大に必要な要素について発表する竹本さん。

アジアにおけるスマートフォンシェアの拡大に必要な要素について発表する竹本さん。

企業の強み・弱み、今後の戦略を書きだしました。

企業の強み・弱み、今後の戦略を書きだしました。

マツダ(株)で自動車制御部品の開発に携わる河渕さん。「仕事で、海外のメーカーとのかかわりが多く、異文化とのかかわり方について知りたく参加しました。学生さんとも意見交換をしましたが、新鮮な意見が多く、学ぶこともありました」

マツダ(株)で自動車制御部品の開発に携わる河渕さん。「仕事で、海外のメーカーとのかかわりが多く、異文化とのかかわり方について知りたく参加しました。学生さんとも意見交換をしましたが、新鮮な意見が多く、学ぶこともありました」

「現在、自分の進路について考えていますが、今日のお話はとてもいい刺激となりました。しっかりとした目標を立てて、就職活動に挑みます」と竹本さん。

「現在、自分の進路について考えていますが、今日のお話はとてもいい刺激となりました。しっかりとした目標を立てて、就職活動に挑みます」と竹本さん。

地方からグローバル化に向けた人材を育てるための講座ですが、学生も社会人も大きな刺激を受けた日となったようです。

大学連携による新たな教育プログラム開発・実施事業「グローバル化時代のものづくり技術者像」

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