医療・工学・情報を融合したものづくり 広島大学霞祭に情報医工学展ブースを出展しました。

11月8日、9日に行われた広島大学霞祭に、広島大学医歯薬保健学研究科、広島市立大学情報科学部、そして広島工業大学生命学部が「情報医工学展」を出展しました。これは、上記の3大学に広島国際大学を加えた4大学で実施している「臨床情報医工学プログラム」の中の「臨床医工学実習」の一環で実施されたもので、授業の成果の一部である学生が制作した模擬医療機器が披露されました。

情報医工学展のブースは、歯学部棟の3階。扉の向こうには興味深い機器がたくさん展示してありました。

情報医工学展のブースは、歯学部棟の3階。扉の向こうには興味深い機器がたくさん展示してありました。

広島工業大学のコーナー。体験できる機器が揃っています。

広島工業大学のコーナー。体験できる機器が揃っています。

まず、目に飛び込んできたのが大きなモニターに波形が映し出された「心電図・脈波計測装置」。指定された位置に指をセットするだけで、心電図や脈波を簡単に計測することができます。

バンドの中に右手の中指をセットすると・・・。

バンドの中に右手の中指をセットすると・・・。

正面のモニターに心電図や脈波が表示されます。利用者のことも考え、簡単にかつ素早く表示されるようになっています。回路の組立も学生自らが行いました。

正面のモニターに心電図や脈波が表示されます。利用者のことも考え、簡単にかつ素早く表示されるようになっています。回路の組立も学生自らが行いました。

さらに進むと、大きなポールが組まれた装置が見えてきました。空港の金属探知機のようなこの装置、使い方を教えてくれたのは生命学部生体医工学科2年の楠見茉耶さんです。「これはゲート式身体測定装置といって、ポールの中に立つだけで、身長と体重を測定し、肥満度の指標となるBMIと皮膚の表面積(BSA)を瞬時に計算できます」装置を動かすのに必要なプログラミングも、学生自らが行いました。

ポールに取り付けられたLEDが身長の高さまで光るなど、細かい部分までこだわりが感じられます。ちなみに、皮膚の表面積は、抗がん剤などの適性投与量の確認に利用されます。

ポールに取り付けられたLEDが身長の高さまで光るなど、細かい部分までこだわりが感じられます。ちなみに、皮膚の表面積は、抗がん剤などの適性投与量の確認に利用されます。

計測した身長体重などのデータは、プリントして持ち帰ることも可能です。

計測した身長体重などのデータは、プリントして持ち帰ることも可能です。

続いては、一見すると普通の車椅子ですが、なんと、手を使わずに動いています! その秘密は、ヘッドバンドにあります。ここで、奥歯を噛みしめたときに発せられる側頭筋の筋電を感知し、左右どちらの歯を噛んだかによって進む方向を制御しています。

両手を使わずに操作できるので、体が不自由な方でも簡単に車椅子を動かすことができます。ちなみに、バックはダブルクリックで。

両手を使わずに操作できるので、体が不自由な方でも簡単に車椅子を動かすことができます。ちなみに、バックはダブルクリックで。

筋電を感知するシステムを応用したゲーム「筋電の達人」も、来場者を楽しませていました。

筋電を感知するシステムを応用したゲーム「筋電の達人」も、来場者を楽しませていました。

楠見さんに機器製作について話を聞きました。
ゲート式身体測定装置の制作にかかわったのですが、とても楽しかったです。プログラミングは全く未知の領域でしたが、服部先生の指導のもと、なんとか形にすることができました。1週間ほどかかりましたが、自分たちでものづくりを行った実感があります。今後は、温度センサーを搭載するなど、アイデア次第でまだまだバージョンアップは可能です

「医療側からこういったものがほしいという声が上がった時に、エンジニアは即座に対応する力が求められます。そういったことのできる学生を育てていきたいですね」と指導に当たった生命学部生体医工学科の服部先生。

「医療側からこういったものがほしいという声が上がった時に、エンジニアは即座に対応する力が求められます。そういったことのできる学生を育てていきたいですね」と指導に当たった生命学部生体医工学科の服部先生。

「今は、工学系、医療系両方の勉強をしています。将来は、臨床工学技士の資格を取得して、医療機器の開発に携わりたいなと思っています」と楠見さん(生命学部生体医学科・2年 広島県立祇園北高等学校出身)

「今は、工学系、医療系両方の勉強をしています。将来は、臨床工学技士の資格を取得して、医療機器の開発に携わりたいなと思っています」と楠見さん(生命学部生体医工学科・2年 広島県立祇園北高等学校出身)

広島大学のコーナーでは、3Dプリンターを使った手術支援模型が展示されていました。

広島大学のコーナーでは、3Dプリンターを使った手術支援模型が展示されていました。

広島市立大学も筋電を用いて、バイクが障害物をジャンプするゲームを出展。参加者がタイムを競っていました。

広島市立大学も筋電を用いて、バイクが障害物をジャンプするゲームを出展。参加者がタイムを競っていました。

医療、情報、工学の知識が融合した機器製作を通じて、学生のスキルアップを感じることができた展示の数々でした。今年は広島大学のみでの開催でしたが、来年以降は各大学の学園祭で展示を行う予定です。

臨床情報医工学に卓越した地域の先進医療をチームで担う人材育成

生体医工学科

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