地域と大学を結ぶ知の拠点 「宮島こもん」開設10周年記念シンポジウムを開催しました。

知の拠点「宮島こもん」開設10周年
2016年に世界遺産登録20周年を迎えた宮島の厳島神社。多くの観光客を迎えるこの島の一角に、2006年10月、今から10年前に開設した広島工業大学・地域環境宮島学習センター、通称「宮島こもん」があります。宮島の伝統的様式を残す町家「佐々邸」をお借りし、地域と大学の連携の場、学生の学習・教育・研究活動の場として幅広く活用しています。なかでも、宮島こもんを中心に毎年開催している「宮島・土曜講座」は、本学教員や外部講師が「まちづくり」に関連する講座を展開するもので、毎年学内外の多くの方々にご参加いただいています。
このたび9月24日に、宮島こもん開設10周年を記念するシンポジウムを、今年度3回目の宮島・土曜講座として、宮島商工会館にて開催しました。

「地域社会の発展に貢献するのが私たちの使命です。"こもん(common)"という言葉の語源には、互いに役に立つという意味がありますが、宮島とのつながりをこれからも重視していきたいと考えています」と鶴学長があいさつ。

「地域社会の発展に貢献するのが私たちの使命です。"こもん(common)"という言葉の語源には、互いに役に立つという意味がありますが、宮島とのつながりをこれからも重視していきたいと考えています」と鶴学長があいさつ。

廿日市市長の眞野様に、ごあいさつを頂戴しました。「広島工業大学と廿日市市は、2012年からまちづくり包括的連携協定を結んでいます。大学と地域が一体となって地域の文化を守り育んでいきましょう」

廿日市市長の眞野様に、ごあいさつを頂戴しました。「広島工業大学と廿日市市は、2012年からまちづくり包括的連携協定を結んでいます。大学と地域が一体となって地域の文化を守り育んでいきましょう」

歴史的まちづくりの先行事例を知る
まず基調講演として、小山工業高等専門学校名誉教授で、日本イコモス国内委員会・副委員長の苅谷勇雅様に、「歴史まちづくりの現状と課題」というテーマでご講演いただきました。宮島中心部は、現在、国の重要伝統的建造物群保存地区(重伝建)選定に向けた取り組みが進められています。苅谷様は、島根県大田市の大森銀山や岐阜県白川村の合掌集落など、日本各地の重伝建地区を紹介し、文化財保護の歴史と現状を紹介・分析しました。

苅谷様がまちづくりに関わられた栃木県栃木市の事例を紹介。伝建地区に小山高専のサテライトキャンパスを開設し、まちづくりの情報発信の拠点になっている様子をご紹介されました。

苅谷様がまちづくりに関わられた栃木県栃木市の事例を紹介。伝建地区に小山高専のサテライトキャンパスを開設し、まちづくりの情報発信の拠点になっている様子をご紹介されました。

苅谷様は世界遺産登録の諮問機関として審査・モニタリングを行う「日本イコモス国際委員会」の副委員長を務められています。

苅谷様は世界遺産登録の諮問機関として審査・モニタリングを行う「日本イコモス国際委員会」の副委員長を務められています。

これからのまちづくりを考える
続いて、「重伝建を活かしたまちづくり」というテーマで、パネルディスカッションが行われました。パネリストは以下のとおりです。

苅谷 勇雅 氏(小山工業高等専門学校名誉教授/日本イコモス国内委員会・副委員長)
森保 洋之 氏(広島工業大学名誉教授)
塚本 俊明 氏(広島大学産学・地域連携センター教授)
井上 明 氏(御手洗重伝建を考える会事務局長)
コーディネータ:伊藤 雅(広島工業大学教授)

パネルディスカッションでは、まず本学の森保名誉教授が宮島こもんの10年を振り返り、宮島の町家再生、重伝建地区化への動向について報告しました。さらに、塚本教授や井上様から、広島県で先に重伝建地区に指定された呉市豊町の御手洗地区の状況についてご報告いただきました。その後、重伝建指定による地域の活性化や災害からの復興との関係などについて、白熱した議論が交わされました。

森保名誉教授からは、宮島こもんで毎年開催している「宮島・土曜講座」や、オープンゼミ形式で月に1回行っている「オープンこもん」の紹介もありました。

森保名誉教授からは、宮島こもんで毎年開催している「宮島・土曜講座」や、オープンゼミ形式で月に1回行っている「オープンこもん」の紹介もありました。

コーディネータの伊藤雅教授(工学部環境土木工学科)。「宮島こもんは、宮島で今何が起こっているのか、学生が自分の足で確かめる拠点として活用しています。今後は、地域の方と交流しながら、宮島の未来を考えていきたいと思っています」

コーディネータの伊藤雅教授(工学部環境土木工学科)。「宮島こもんは、宮島で今何が起こっているのか、学生が自分の足で確かめる拠点として活用しています。今後は、地域の方と交流しながら、宮島の未来を考えていきたいと思っています」

運営を手伝っていた伊藤ゼミの外山樹君(左)、胡谷康太君(中)、板井勇人君(右)「研究では、町家通りの人の流れなどを調査しています。世界遺産を研究対象にできるというのは、大変貴重なこと。さらに地域を活性化するために何ができるかを考えていきたいです」

運営を手伝っていた伊藤ゼミの外山樹君(左)、胡谷康太君(中)、板井勇人君(右)「研究では、町家通りの人の流れなどを調査しています。世界遺産を研究対象にできるというのは、大変貴重なこと。さらに地域を活性化するために何ができるかを考えていきたいです」

「宮島こもん」今後への期待
開設から10年経過し、地域に根付きつつある「宮島こもん」。大学では体験できない"まちなか教室"として、また大学と地域を結ぶ交流の場として、さらなる発展が期待されます。
今年度の宮島・土曜講座は10月以降も開催されますので、皆さまのご参加をお待ちしております。各講座内容の詳細は、以下のリンクをご覧ください。

「宮島・土曜講座2016」

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