小型エンジンに関する国際学会で研究発表! グローバルに活躍する技術者を目指して 学部生・大学院生が英語で発表。

世界18か国から320名が参加した国際学会
自動車のエンジンや火力発電所のタービンなど、暮らしにかかわるさまざまなところで利用されている「燃焼」。工学部知能機械工学科八房ゼミでは、エンジンの低燃費化・環境負荷の低減等に貢献する技術として、燃焼の高効率化に関する研究を行っています。
2015年11月17日~19日の3日間、大阪国際会議場で開かれた国際学会「小型エンジン技術に関する学会(The21th Small Engine Technology Conference)」に、八房ゼミから3名の学部生・大学院生が参加、英語で研究発表を行いました。この学会は、自動車技術会(SAE international・JSAEの共催)が1989年から世界各都市で開催する学会で、第21回となる今大会は18か国から320名が参加して盛大に開催されました。

技術発表では英語表現も評価
聴衆の前で行う技術発表では、宮田晋輔君(大学院 工学系研究科 機械システム工学専攻 博士前期課程 1年)が発表を行いました。
研究テーマは「Development of Measurement Technic on Propagating Flame by Densely Installed Ion-Probes(高密度に配置したイオンプローブによる伝播火炎計測技術の開発)」。エンジン内部にセンサーとなるイオンプローブを細かな間隔で設置して、従来は測れなかったような高速な火炎の動きを計測しました。燃焼機関の開発に貢献する技術の一つであり、アイデアとしても新しいため有望視されている研究です。
今回は英語による学会発表という課題もあり、宮田君は「発表時間は30分、原稿を持たずに1人でスクリーンの前で発表する形なので、通常の学会発表の倍以上、準備に時間がかかりました」と苦労を語りました。「ただ、聴衆の皆さんに興味を持ってもらえた手ごたえを感じました」。各国の技術者に注目された研究に自信を深めた宮田君は、今回の数十倍の密度で測れるようなシステムの開発を目標に、さらなる研究を進めています。

「大学の国際交流センターが行う短期語学留学や交換留学生との交流、動画サイトで海外の自動車技術に関する動画を見ていたことなどが、学会発表の表現を考える参考になりました」と宮田君。

「大学の国際交流センターが行う短期語学留学や交換留学生との交流、動画サイトで海外の自動車技術に関する動画を見ていたことなどが、学会発表の表現を考える参考になりました」と宮田君。

ポスター発表も難関は質疑応答
研究内容を1枚のポスターにまとめて来場者に英語で説明するポスター発表にも、2名が参加しました。
国際学会での発表は、大変だけど貴重なチャンスととらえて参加した細川裕生君(大学院 工学系研究科 機械システム工学専攻 博士前期課程 1年)は、「緊張から、データを示しての説明が思うようにできなかったので、次の国際学会に向けてもっと練習したいです。特に専門用語などの英語表現はもっと勉強しておきたいと思います」
4年生の髙谷健太郎君(工学部知能機械工学科)は、卒業研究の実験結果を見た八房先生に勧められて参加することに。発表原稿は、日本語から訳すと適切な訳語が見つからない場合があると聞き、英語での原稿作成に挑戦しました。「発表は、英語が得意な先輩や先生に表現方法のアドバイスを受けたので自信を持って臨めました。次の機会があれば、質疑応答も英語でしっかりこなせるようになりたいです」と将来の夢を語ってくれました。

「シャドウグラフ法(※)を用いたディーゼル噴霧の特性解析」について、徳島大学と共同研究に取り組んでいる細川君。※光の屈折を利用し、僅かな密度変化を可視化できる撮影方法。

「シャドウグラフ法(※)を用いたディーゼル噴霧の特性解析」について、徳島大学と共同研究に取り組んでいる細川君。※光の屈折を利用し、僅かな密度変化を可視化できる撮影方法。

髙谷君の研究テーマは「高密度配置のイオンプローブによる伝播火炎計測技術」。小型エンジンでの実験データを発表しました。

髙谷君の研究テーマは「高密度配置のイオンプローブによる伝播火炎計測技術」。小型エンジンでの実験データを発表しました。

英語は「習うより慣れろ」
「発表の基準は、英語力ではなく研究内容です。大学院生なら学会発表は当然で、それが今回は国際学会というだけ。特別なものではないので皆でやってみようと取り組みました」と八房智顯先生。通常の学会のように学生が自ら準備し、国際学会で伝わる英語表現になっているかをチェックしました。「国際学会の発表者でも、英語が上手な人ばかりではありません。だから英語は"習うより慣れろ"という考えです」
八房ゼミでは、通常の授業でも留学生を受け入れ、国際交流に積極的に関わっています。「例えば、インターネットである言葉を調べると日本語よりも英語のサイトの方が充実しているのは、書く人の数が圧倒的に多いから。その分、得られる内容も多くなります。学ぶ環境としても、多国籍の学生が一緒にいる状態が他の国では当たり前だから、ここでも外国の言葉や考え方に接触する機会が増えれば、という思いで活動しています」

「国際的な場で研究発表するのは特別なことではないというスタンスで学んでほしい」と八房先生。

「国際的な場で研究発表するのは特別なことではないというスタンスで学んでほしい」と八房先生。

八房ゼミに入ってから、国際交流イベントへの参加など、英語に親しむ機会が増えたそうです。

八房ゼミに入ってから、国際交流イベントへの参加など、英語に親しむ機会が増えたそうです。

世界を舞台に活躍する技術者になるために
研究者として世界を視野に入れて学ぶ姿勢を大切にする八房ゼミ。学部生・大学院生にとって国際学会での発表は、英語力を磨く意欲とともに、研究への意欲も高める経験となりました。今回の経験を活かして、次の発表機会に向けて頑張っていくそうです。

知能機械工学科

八房ゼミ・研究室

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