4年間の学びの集大成、卒業研究をご紹介します。(電気システム工学科・吉田ゼミ)

3月、今年も4年生が卒業研究を終えて、社会へ巣立っていきました。大学での学びの集大成として取り組んだ卒業研究。学生たちはどんなテーマを設定し、どのように取り組んでいったのでしょうか。電気システム工学科・吉田ゼミの卒業研究をご紹介します。

  • 佐藤雄馬君(電気システム工学科4年・吉田ゼミ)
    テーマ「水飲み鳥を用いた環境発電
    光、振動、熱など身の回りにあるわずかなエネルギーを電力に変換して活用する技術「エネルギーハーベスト(環境発電)」に注目した佐藤君。水飲み鳥を使った発電に挑戦しました。水飲み鳥は、頭のフェルト部分が濡れたり乾いたりする際の温度差によって生じる気圧の変化で振り子運動をする玩具です。磁石と自作コイルで振り子の運動エネルギーを電力に変換するシステムを開発し、実験装置を製作。コイルの巻き方を工夫し、巻き数を増やすことで、約26分の充電で電卓を約15分動かすことができる量の発電に成功しました。これは、従来の研究の約60倍もの発電量だそうです。
水飲み鳥の尻部に取り付けた磁石と自作コイルで電磁誘導を起こすことによって発電・蓄電するシステムを開発。実験装置を製作し、何度も実験を繰り返しました。

水飲み鳥の尻部に取り付けた磁石と自作コイルで電磁誘導を起こすことによって発電・蓄電するシステムを開発。実験装置を製作し、何度も実験を繰り返しました。

「身近にあるもので発電できることを実証したことで、環境発電への意識が高まったと同時に、電気を大切に使う意識も向上しました」と佐藤君。

「身近にあるもので発電できることを実証したことで、環境発電への意識が高まったと同時に、電気を大切に使う意識も向上しました」と佐藤君。

  • 岡本知賢君(電気システム工学科4年・吉田ゼミ)
    テーマ「電圧不平衡が誘導電動機に与える影響
    太陽光発電の住宅への導入が進むことで電圧管理が難しくなっていく可能性があるのではないか、そう考えた岡本君は、電圧不平衡によって誘導発動機(モータ)がどれだけの影響を受けるのかを考察しました。モータなど電気をたくさん使う動力用の電気は三相3線式の配電線で送られてきます。この三相に不平衡が生じたときどうなるのか、実験回路上で電圧不平衡を作り出し、不平衡率を10%まで大きくしながらモータとモータブレーカーの動作を測定。電圧不平衡率が6%を超えると深刻な問題が生じることを明らかにしました。
実験回路で何度も繰り返し測定しました。不平衡が大きくなると、音や臭いでも異常が分かるほどモータにダメージが。電圧不平衡は機械の寿命を縮める原因にもなります。

実験回路で何度も繰り返し測定しました。不平衡が大きくなると、音や臭いでも異常が分かるほどモータにダメージが。電圧不平衡は機械の寿命を縮める原因にもなります。

「電圧を一定に保つことの重要性と、安定した電圧で電気を届ける電力会社の努力に改めて気付きました」と岡本君。

「電圧を一定に保つことの重要性と、安定した電圧で電気を届ける電力会社の努力に改めて気付きました」と岡本君。

お湯で動かすスターリングエンジン、1m以下の小さな落差の水力発電、半導体における熱電効果など、一人ひとり自分が興味を持ったテーマで、積極的に取り組んでくれました。今年卒業する4年生は、私のゼミの1期生。先輩がいなかった分、試行錯誤しながら大変だったと思います。最後まで責任を持って、積極的に取り組む姿勢を見て、皆さんの成長をしっかりと感じました」と、ゼミの吉田先生は4年生の成長を嬉しそうに語ってくれました。

「卒業研究に取り組む姿を通して、電気の知識・技術だけでなく、責任感や積極性など多くの成長を感じることができました」と吉田先生。

「卒業研究に取り組む姿を通して、電気の知識・技術だけでなく、責任感や積極性など多くの成長を感じることができました」と吉田先生。

佐藤君と岡本君は、4月から施工管理の仕事に就き、卒業後も「電気」に携わっていくそうです。4年間の学びを活かし、社会でその実力を発揮してがんばってください。

電気システム工学科

電気システム工学科 吉田先生 教員紹介

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