地球環境学科田中ゼミの多彩な活動をご紹介します!

地球環境学科田中ゼミでは、気象学に関連するさまざまな研究・調査に取り組んでいます。その多彩な調査・分析活動の一端を、2015年3月にめでたく卒業された卒業生3人に語ってもらいました。

左から、原大祐君、中山涼子さん、瀨戸康平君(3人とも、2015年3月卒業)

左から、原大祐君、中山涼子さん、瀨戸康平君(3人とも、2015年3月卒業)

指導に当たった田中先生。ゼミでは、フィールドで集めたデータを含む様々なデータをもとに、気象現象の解析や実験を行っています。

指導に当たった田中先生。ゼミでは、フィールドで集めたデータを含む様々なデータをもとに、気象現象の解析や実験を行っています。

  • 災害現場調査
    昨年、8月20日に発生した広島市大規模土砂災害。死者74名、負傷者44名、250以上の家が全半壊した未曾有の災害でした。田中ゼミのゼミ生は、災害発生当日の8/20に現地入りし、それ以降何度か安佐南区の被災地を中心に調査を行ってきました。「被災地の写真を撮影し、痕跡高を調べました」(原君)痕跡高とは、壁などに残った土砂がどの高さまで押し寄せたのかがわかる跡のこと。さまざまな地点の痕跡高を調べ分析することで、どれだけのスピードで水が流れたのか、どれくらいの水量が流れたのかがわかります。
     
    「災害発生から1カ月後に現地調査を行いましたが、その時はまだまだ復興には時間がかかるなという印象でした」(瀨戸君)

    「災害発生から1カ月後に現地調査を行いましたが、その時はまだまだ復興には時間がかかるなという印象でした」(瀨戸君)

    土砂がまだ残る中、標尺を使って痕跡高を計測しました。

    土砂がまだ残る中、標尺を使って痕跡高を計測しました。

    瀨戸君は、一昨年に起こった山口での土砂災害の調査を卒業研究に取り上げ、国土地理院のデータをもとに氾濫のメカニズムをシミュレートし、実際の氾濫した範囲と比較しました。シミュレートションの精度が上がれば、例えば堤防建設の位置を決めることができます。ゼミでは、他にも、橋脚に流木がかかり浸水被害が広がる様子を、3Dプリンターを使って再現し、モデル実験も行っています。
  • 東シナ海外洋調査
    田中ゼミでは、海洋での調査も行っています。場所は東シナ海。ラジオゾンデという気球付きの観測装置を一定時間ごとに打ち上げ、上空20kmの温度や湿度、気圧、風速などを計測します。この調査により、気象が原因で発生する津波のような現象(潮位副振動)のメカニズム解明が期待されます。
    冬の東シナ海の波は、想像以上のものでした。船の中で立てないぐらいの波を受け、食事もままならない状態でしたが、全員で協力し調査を終えることができました」(原君)調査を行ったのは、ちょうど就職活動中の忙しい時期。大変な経験でしたが、ゼミ生の結束力と持ち前の明るさで乗り切ることができました。
船上から定期的にラジオゾンデを打ち上げていきます。

船上から定期的にラジオゾンデを打ち上げていきます。

出発地の長崎港にて。

出発地の長崎港にて。

  • フィールド実習
    昨年、4年生はフィールド実習の授業で、東北の東日本大震災被災地を訪れました。福島県いわき市のトマト栽培温室では、植物工場でのトマト生産の様子を見学、自動車工場では被害状況と復興状況について聞き取りを行いました。さらに、放射能の研究調査を行っているいわき明星大学や、茨城県つくば市にある気象庁気象研究所で、見識を深めました。「被災した方にもお話を伺うことができました。復興は進んでいましたが、津波の被害の跡がわかる家屋も残っており驚きました。自分の目で見ることの重要性をあらためて感じました」(瀨戸君)
田中先生(左後ろ)、3年生の福井惇司君(右後ろ)とともに。

田中先生(左後ろ)、3年生の福井惇司君(右後ろ)とともに。

最後に田中ゼミの特徴や活動の面白さを聞いてみました。
災害地の調査や東シナ海での計測など、他のゼミでは体験できないことを体験できるのが田中ゼミの面白いところです。得がたい経験をすることができ感謝しています」(瀨戸君)
いろいろなことにチャレンジする機会のあるゼミです。また、ゼミ生同士の仲がとても良かったです」(中山さん)
振り返ってみると、自分自身で大学時代に何かをしたという実感がありますね」(原君)

近年、台風や集中豪雨など気象に由来する災害やその防災について注目が集まっている中、田中先生の研究が果たすべき役割はさらに大きくなってきています。気象や防災に興味がある学生は、ぜひ田中ゼミを訪れてみてください。

地球環境学科

田中ゼミ・研究室

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