電気システム工学科の学生が、"電気の見える化"を実現したショールームを見学しました。

広島工業大学では、さまざまな企業と共同研究を行い、大学が蓄積した知識や技術を社会に還元しています。また、研究に学生が関わることで、学生と社会を結びつける懸け橋としても機能しています。
4月8日、工学部電気システム工学科久保川ゼミの4年生、八重垣雄君と岡田拓也君が、株式会社中電工技術センター(広島市西区)を訪れ、卒業研究に向けて今年4月に開設された「スマートHEMS」ショールームを見学しました。HEMSとは「ホーム・エネルギー・マネジメント・システム」の略で、文字通り家庭内で使用するエネルギーを管理するシステムを指します。中でも「スマートHEMS」とは、パナソニック株式会社が考える発電や電力使用量の見える化を図ったシステムのこと。ソーラーパネルで発電した発電量や使用電力量を、テレビやスマホの画面などで確認でき、「電気の見える化」を実現しています。

まずはご挨拶。名刺の交換の仕方も勉強です。

まずはご挨拶。名刺の交換の仕方も勉強です。

ショールーム内の説明をしていただいた主任の藤井さん。「このショールームは、一人でも多くの方にスマートHEMSの良さを実感してもらいたいという思いで、今年4月にオープンしました。電気をテーマに、学生の皆さんが学びを深めることに喜びを感じています」

ショールーム内の説明をしていただいた主任の藤井さん。「このショールームは、一人でも多くの方にスマートHEMSの良さを実感してもらいたいという思いで、今年4月にオープンしました。電気をテーマに、学生の皆さんが学びを深めることに喜びを感じています」

センター長の佐々木さん。「この技術センターには、時間ごとの発電量や電力使用量のデータもあるので、それらのデータを研究に役立ててください。学生さんのアイデアを採り入れながら、ショールームを発展させていきたいと思います」

センター長の佐々木さん。「この技術センターには、時間ごとの発電量や電力使用量のデータもあるので、それらのデータを研究に役立ててください。学生さんのアイデアを採り入れながら、ショールームを発展させていきたいと思います」

中電工技術センター前の電気自動車。一般の電気自動車ユーザーの方も、充電することができます。

中電工技術センター前の電気自動車。一般の電気自動車ユーザーの方も、充電することができます。

まず、屋上の巨大なソーラーパネルを見学。「天候などの条件が良ければ、1時間で5kWhほど発電します」と藤井さん。ソーラーパネルで発電した電気は、ショールームに活かされています。そのショールームのスマートHEMSコーナーでは、家電ごとの電力使用量を細かくモニターに映し出すことができます。例えば、一人暮らしのお年寄りの電力使用量を確認することで、元気に暮らされているかどうかを離れた場所から見守ることもできます。

ソーラーパネルの角度は、季節や日照条件によって、変えることができます。

ソーラーパネルの角度は、季節や日照条件によって、変えることができます。

一階ショールームにはさまざまな家電製品が展示されており、「スマートHEMS」の概要を理解することができます。

一階ショールームにはさまざまな家電製品が展示されており、「スマートHEMS」の概要を理解することができます。

「IHクッキングヒーターには、温度が上がりすぎると自動的に熱量調整できる機能がついています」と藤井さん。

「IHクッキングヒーターには、温度が上がりすぎると自動的に熱量調整できる機能がついています」と藤井さん。

屋上で発電した太陽光発電の電気と蓄電池の電気は直流です。このパワー
コンディショナーという装置で交流に変換して使います。この装置は発電
した電気と蓄電池に貯めた電気を組み合わせて安定的に使うことができる
機能が付いています。

屋上で発電した太陽光発電の電気と蓄電池の電気は直流です。このパワー コンディショナーという装置で交流に変換して使います。この装置は発電 した電気と蓄電池に貯めた電気を組み合わせて安定的に使うことができる 機能が付いています。

岡田君は、この「スマートHEMS」のデータなどをもとに、電力使用の多いピーク時に、使用する側がさまざまな調整をすることで電力需給のバランスをとっていくという「デマンドレスポンス」について、卒業研究を進めていくそうです。「特定の時間帯の電力使用量を下げるためにはどうしたらいいかを、提案できるようにしたいですね」と今後の目標を教えてくれました。
八重垣君は、大学の電力使用量を計り、その抑制方法について研究を進めていく予定です。現在、データを取るためのサーバを設置し、システムづくりを行っています。
久保川先生は「現在、電力使用量のピークは昼間にあります。それを夜間にシフトさせ、昼間にはより重要なところに供給する"ピークシフト"の考えのもと、電力需給の効率化を図っていく必要があります」と総括しました。
佐々木センター長は「"電気の見える化"システムを、国策として2030年までに全家庭に導入しようとする動きがあります。また、来年には電力小売自由化も控えており、より効率のいい発電をして供給することが望まれます。広島工業大学と共同研究を進めることで、時代の潮流に先駆けたスマートHEMSにしていきたいですね」と研究に期待されていました。

電気自動車の充電は、約4時間で完了できます。「停電になった場合、電気自動車を電池にしてスマートHEMSの電力を賄うこともできます」(藤井さん)

電気自動車の充電は、約4時間で完了できます。「停電になった場合、電気自動車を電池にしてスマートHEMSの電力を賄うこともできます」(藤井さん)

中電工技術センターには2名の広工大OBがいらっしゃいます。係長の岸洋一さん(左 昭和63年卒)。主任の盡田智紀さん(右 平成9年卒)

中電工技術センターには2名の広工大OBがいらっしゃいます。係長の岸洋一さん(左 昭和63年卒)。主任の盡田智紀さん(右 平成9年卒)

「中電工と共同研究を進めていき、よりよいスマートHEMSの運用ができるように尽力していきたいと考えています」と久保川先生。

「中電工と共同研究を進めていき、よりよいスマートHEMSの運用ができるように尽力していきたいと考えています」と久保川先生。

岡田君(左)「"電気の見える化"について、実際に見て触れたのは初めて。省エネを実感できました」。八重垣君(右)「暮らしの中での省エネを実感できました。卒業研究も頑張りたいです」

岡田君(左)「"電気の見える化"について、実際に見て触れたのは初めて。省エネを実感できました」。八重垣君(右)「暮らしの中での省エネを実感できました。卒業研究も頑張りたいです」

学生たちは、先駆的な取り組みを行うむ中電工技術センターと連携することで、社会全体のエネルギー環境の向上に貢献していきたいという思いを新たにした一日となりました。

電気システム工学科

久保川ゼミ・研究室

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