校舎が学びの対象 環境デザイン学科宋ゼミが三宅の森 Nexus21を見学しました

2009年に竣工した講義棟「三宅の森 Nexus21」は、599人収容の大ホール「デネブホール」や、レストラン「LEAF GARDEN」、58の講義室・演習室を持つ巨大な建物です。環境デザイン学科宋ゼミでは、このNexus21を生きた教材として活用しながら、建築設備、特にそのエネルギー利用についての研究を行っています。
5月16日、Nexus21の各設備を見学しながら、ゼミの4年生が3年生に研究テーマを説明しました。

後ろに見えるのが講義棟「三宅の森 Nexus21」。建物内では、粘性ダンパーや制震装置があえて見えるようになっており、教材として使用されています。

後ろに見えるのが講義棟「三宅の森 Nexus21」。建物内では、粘性ダンパーや制震装置があえて見えるようになっており、教材として使用されています。

雨水の再利用システムを見学。中央広場や階段、屋上に降った雨をろ過し、トイレの洗浄などに使用しています。

雨水の再利用システムを見学。中央広場や階段、屋上に降った雨をろ過し、トイレの洗浄などに使用しています。

まずは中央広場を見学。よく見ると、地面のタイル地に溝があり、降った雨が床下の貯留槽に貯められるようになっています。貯められた水は1階の雨水ポンプ室にあるろ過装置を通り、揚水ポンプから屋上に運ばれ、各階のトイレの洗浄や植栽への散水、機器の冷却に用いられています。Nexus21では、それらの用途には、ほとんど上水は使用されていません。

1階駐車場横にあるエネルギーセンター。普段は中に入ることができない施設です。

1階駐車場横にあるエネルギーセンター。普段は中に入ることができない施設です。

1階ロビーにも、一見それとは分からないところに、吹出口や吸込口が隠されています。

1階ロビーにも、一見それとは分からないところに、吹出口や吸込口が隠されています。

Nexus21には、天然ガスで自家発電を行い、発生する排熱を空調エネルギーに有効利用する「コージェネレーションシステム」があります。また、冷暖房用の冷温水を発生させる装置もあります。さまざまな設備が建物の空調を支えていることがわかります。

コンピュータが並ぶサーバ室。室内は年中冷房が行われています。

コンピュータが並ぶサーバ室。室内は年中冷房が行われています。

教室がいつも快適であるのも、温度や湿度がしっかりと管理されているからです。

教室がいつも快適であるのも、温度や湿度がしっかりと管理されているからです。

2階のサーバ室も、普段は絶対に入ることのできない部屋です。ここでは、大量の熱が発生するため、空気の流れをコントロールし、室内を効率よく冷やす方法が研究対象になります。
日頃、何気なく利用している教室にも、さまざまな秘密が隠されています。空調はCAV(定風量制御装置)で管理されており、低温低湿の空気を常に一定量室内に送り込むことができます。また、照度センサーにより窓側の蛍光灯の明るさを押さえることにより、省エネに貢献しています。

機械室の中を見学。夜間の涼しい空気を強制的に部屋に送り込み、冷房エネルギーを節約する「ナイトパージ」の研究を行っている4年生も。まさに大学そのものが研究対象です。

機械室の中を見学。夜間の涼しい空気を強制的に部屋に送り込み、冷房エネルギーを節約する「ナイトパージ」の研究を行っている4年生も。まさに大学そのものが研究対象です。

屋上の受水タンクを見学。足元に気をつけて!

屋上の受水タンクを見学。足元に気をつけて!

最後に屋上へ向かいました。屋上には、発電機や冷凍機を冷やすための冷却塔が設置されており、冷却塔内の冷却水は、空気と水によって効率よく冷やされています。3年生は、屋上にもさまざまな設備が設置されていることを知り驚いていました。

参加した学生に話を聞きました。
山崎成也君(環境学部環境デザイン学科・3年)
普段、見ることのできない施設の裏側を見ることができ、参加してよかったと思います。研究については、まだまだわからない内容も多くあったので、先輩に教えてもらいながら知識を増やし、自らの卒業研究につなげていきたいです
平田泰典君(環境学部環境デザイン学科・4年)
研究では、建物の規模に合った雨水の貯水槽や中水槽の大きさを調べています。Nexus21のデータが利用できるので、それを存分に活用しています。建物の見えない部分に施された工夫の一部を、今日は知ってもらえたのではないかと思います

「先輩の研究を引き継ぎ、雨水の再利用について研究を行う予定でいます」と山崎君。

「先輩の研究を引き継ぎ、雨水の再利用について研究を行う予定でいます」と山崎君。

「ゼミの研究はもちろん、宋ゼミの雰囲気も知ってもらえたのではないかと思います」と平田君。

「ゼミの研究はもちろん、宋ゼミの雰囲気も知ってもらえたのではないかと思います」と平田君。

4年生の作成した資料とわかりやすい説明で、3年生も自分たちがこれからどういった研究を行っていくのかがよく理解できたようです。校舎という身近なところにある教材を使って、これからどんな研究が行われていくのか、期待しましょう。

環境デザイン学科

宋ゼミ・研究室

※宋ゼミの所属する環境デザイン学科は、2016年度より「建築デザイン学科」と改編されます。

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