
広島工業大学では、交流協定を締結しているアメリカのイリノイ大学、中国の瀋陽航空航天大学から、短期留学生を受け入れています。留学生は、大学の授業を受講したり、日本文化を知るためのさまざまなイベントに参加したりしながら、充実した日々を過ごしています。そうした留学生の活動をサポートするのが、学生ボランティアです。
5月23日・24日、留学生9人と学生ボランティア10人で、緑豊かな八千代校舎に向かい、1泊2日の「宿泊研修」を行いました。
新緑に囲まれた5月の八千代校舎。鳥のさえずりが、絶え間なく響いていました。
まずは、木工作業にチャレンジ。ケガをしないように気を付けて。
大学からバスでやってきた留学生は、さっそく木工にチャレンジ。あらかじめカタカナで自分の名前が書かれた木の板を、電動糸のこぎりで切っていきます。特にイリノイの学生は、数日前に日本に来たばかりとあって、カタカナに興味津々の様子。慣れない機械の操作も、学生ボランティアにサポートしてもらいながら作業を進めていきました。
別グループは夕食のバーベキューの準備。
夕食は炭火で焼く本格的なバーベキューです。イリノイ生も薪割りに挑戦。
切り出したカタカナに接着剤を塗って、別の板に貼り付けると・・・。
素敵なネームボードが完成しました!
「ずっと日本の歴史や文化に興味をもっていました。八千代校舎は、少し涼しいけれど美しくて素晴らしいところです」とクインシーさん。
「日本の風景にあこがれてやってきました。日本語をもっと勉強したいです。お好み焼き大好きです!」とライアンさん。
続いて、八千代校舎を訪問したことを記念して植林を行いました。「瀋陽の森」「イリノイの森」と看板が立てられた斜面に、コナラやクヌギなどの苗木をいっしょに植えていきます。それぞれが、友好の証としてこの苗が大きく育つことを願いました。
丁寧に苗木を植えていきます。大きく育つとドングリが実を付けるそうです。
雄大な自然をバックに参加者全員で記念撮影!
イリノイからの留学生エスさんは、今までに日本に何度も来たことがあるそうですが、広島ははじめて。「広島では、原爆のことなど歴史を勉強してみたいです。他にも、ラーメンを食べるのが楽しみです」と話してくれました。
学生ボランティアの寺澤浩基君(環境学部環境デザイン学科・4年)は、昨年秋までアメリカに留学していました。「自分の経験から、海外で生活する心細さは理解しているので、留学生が一人でいるときは積極的に声をかけるなど、彼らの支えになれればと思っています」
瀋陽からの留学生の滕唯さん。「4月に広島工業大学に来て約2カ月、だいぶ慣れてきました。八千代校舎を訪れるのは2回目で、大好きです。日本語の勉強も頑張っていますが、広島弁も覚えて帰りたいです」
「ハウスメーカーから内定をいただきましたが、将来は海外勤務も経験してみたいです」と寺澤君。
お腹がすいてきたところで、お待ちかねのバーベキューの時間です。美味しいお肉や野菜を食べながら会話が弾みます。
薪割り担当が用意した薪を使い、火を起こしました。火加減もバッチリです。
好きなアニメの話、大学での専門の話など、英語、日本語、中国語、身振り手振りが入り混りながらのコミュニケーション。友好の輪を広げました。
夕食後は、初めてのおにぎりづくりにもチャレンジ。
暗くなってからは花火を満喫。一足早い日本の夏の風情を楽しみました。
翌日も、地元の小学校の運動会に参加したり、神楽を鑑賞したりと、充実した時間を過ごしました。今後、留学生は日本語や日本文化を学ぶために、さまざまな活動を行っていく予定です。彼らをサポートする学生ボランティアにとっても、留学生と過ごす時間は貴重なものとなるはずです。