未来の生活が変わるセンサ技術の数々を紹介 2015年度公開講座を開催しました。(その1)

広島工業大学では、毎年、研究や教育を一般の方々にも分かりやすく紹介する「公開講座」を開催しています。今年度は「社会を変革する情報技術をわかりやすく ~人と人、モノとモノ、人とモノ、すべてがつながるネットワークとその周辺情報技術~」というテーマで、5月から6月にかけて6つの講座を開講しました。
5月23日、2講座目として、情報工学科の大谷幸三先生が講演を行いました。テーマは「IoTで拡がるスマートセンシング」です。

会場となった広島市中区袋町にある「広島市まちづくり市民交流プラザ」

会場となった広島市中区袋町にある「広島市まちづくり市民交流プラザ」

87名の方にご参加いただき、会場はほぼ満席状態でした。

87名の方にご参加いただき、会場はほぼ満席状態でした。

まず、大谷先生が現在取り組まれている2つの研究を紹介。1つは「糖尿病患者のモニタリングシステム」です。自宅のトイレに光センサを設置し、尿からのデータを病院に送ることで、在宅でも健康状態を把握できるシステムです。もう1つは「リサイクル支援システム」。リサイクル工場などで、光センサだけでなく超音波も用いて、ゴミの材質を判断し仕分けを行うというシステムです。

テーマにある「IoT」とは「Internet of Thing」の略。「あらゆるモノがインターネットにつながり、情報をやり取りできる仕組みを表した言葉です」と解説する大谷先生。

テーマにある「IoT」とは「Internet of Thing」の略。「あらゆるモノがインターネットにつながり、情報をやり取りできる仕組みを表した言葉です」と解説する大谷先生。

超音波を発する動物としてコウモリが例に挙げられました。コウモリの母と子のやり取りを超音波センサで聞きとると、「オカアサン」と言っているように聞こえる音声も。

超音波を発する動物としてコウモリが例に挙げられました。コウモリの母と子のやり取りを超音波センサで聞きとると、「オカアサン」と言っているように聞こえる音声も。

講演で特に目を引いたのは、未来の生活を映し出す映像です。自転車に乗って自宅に帰ると、センサが反応してシャッターが自動で開く。朝食の準備をする際には、パンの焼き上がる時間を教えてくれる、などセンサが生活を豊かに変えていきます。さらに、冷蔵庫の卵や車のガソリンの残量までセンサが伝えてくれるという未来のライフスタイルに、参加者も驚いていました。
技術の進歩により、センサ自体が小型化された上に省電力で動作するようになり、さらにセンサ技術そのものの信頼性もアップし生活にとけ込んでいくようになります。「これがスマートということです」と大谷先生。一人暮らしの高齢者をセンサで見守るような「スマートハウス」も、こうした技術の進歩にともない、今後さらに増えていくはずです。

「将来、センシングが日常生活の安全と安心を支えるコア技術になる日が来るはずです」と映像を使って解説。

「将来、センシングが日常生活の安全と安心を支えるコア技術になる日が来るはずです」と映像を使って解説。

質疑応答の時間では、セキュリティに関する質問がありました。「センシング技術とセキュリティ技術は、二人三脚で向上させていく必要があります」と大谷先生。

質疑応答の時間では、セキュリティに関する質問がありました。「センシング技術とセキュリティ技術は、二人三脚で向上させていく必要があります」と大谷先生。

講演を聴講した和田拓也君(五日市高等学校)は「センサを利用した夢のような生活が、すぐそこまで来ていることがわかりました」と興奮気味に話してくれました。いっしょに熱心に聞いていた三谷翔君(五日市高等学校)も「情報技術の発展は、将来平和な世の中をもたらすことがわかりました」と驚いているようでした。

五日市高等学校の三谷君(左)と和田君(右)。共に3年生とあって、「進路選択の時期なので、今日のお話はとても参考になりました。広島工業大学をはじめ、理系の大学を目指しています」

五日市高等学校の三谷君(左)と和田君(右)。共に3年生とあって、「進路選択の時期なので、今日のお話はとても参考になりました。広島工業大学をはじめ、理系の大学を目指しています」

「将来、スマートフォンや車に簡易デバイスを取り付けることで、GPSと連携した新しいセンシングサービスも生まれてくるはずです」と大谷先生。

「将来、スマートフォンや車に簡易デバイスを取り付けることで、GPSと連携した新しいセンシングサービスも生まれてくるはずです」と大谷先生。

今回の講座を通じて、身の回りで活躍し始めたセンサシステムについて、研究の一端をご理解いただけたかと思います。今年度の公開講座は終了しましたが、来年も、最先端の技術や知識を皆さまに身近に感じていただけるような講座を提供してまいります。ぜひご参加ください。
6月13日に開催した知的情報システム学科 青木先生の講座の模様も、後日お伝えいたします。

公開講座

関連情報